入院中の医療費が5000円に!?重度心身障がい者医療費助成制度

病気や怪我により入院が長引いたり、定期的な通院が必要になると、
身体面や精神面の心配に加え、
医療費など、経済面への心配も大きくなってくると思います。

医療費を軽減する方法としていくつか挙げることができますが、ここでは「重度心身障がい者医療費助成制度」について説明をしたいと思います。



重度心身障がい者医療費助成制度とは

重度心身障がい者医療費助成制度とは、重度の障がい者と認定された方の医療費自己負担額を無料または低額にしてくれる制度です。

身体障がい者手帳や療育手帳などを取得し、かつ、その障害の程度が重度と判定された場合に医療費の自己負担額を軽減させることができる制度です。

この制度を利用すると、あらゆる病気の治療について、医療費が無料・あるいは低額になります

どんな人が対象になるの?

重度心身障がい者医療費助成制度は、「医療保険」や「特定疾患(指定難病)」などのような国の制度ではなく、各自治体の条例で定められた制度です。

よって、
対象となる人医療費の補助額自治体毎に異なる点に、注意が必要です。

そうはいっても、ある程度の共通のルールはあります。

どの自治体でも対象としている状態

身体障がい者手帳の1級または2級であること
療育手帳がAであること
(精神障がい者保健福祉手帳1級であること)
障害年金の1級相当であること

「障がい者手帳を取得したけど、重度心身障がい者医療費助成制度を利用できるのかな?」

自分が制度の対象となるかわからない場合は、
住所地の「国保年金課」または「福祉課」に確認をしてみましょう。

自治体を比較して、制度の違いを見てみよう!

ここでは、いくつかの自治体を例に挙げてみます。
自治体により対象者や対象となる状態が異なることが理解できると思います。

でもその前に、いくつか気をつけたい点がありますので説明します。

医療費=入院費ではありません

気をつけよう ①

「1月当たりの自己負担額」とは、健康保険が適用される医療費となります。
実際には、入院中の食事代の他、
必要に応じて、差額ベッド代+おむつ代+診断書料+病衣などのアメニティーセット代などが加わり、病院から入院費として請求書が発行されます。

誰もが利用できる制度というわけではありません

気をつけよう ②

所得制限があります。
本人及び同じ世帯の人の所得額により受給できない場合があります。
また、以下のいずれかに当てはまる方は対象となりません。
・健康保険に加入していない
・生活保護や中国残留邦人等支援を受けいている
・被爆者健康手帳の所持者
・医療費の全額支給のある児童福祉施設に入所している方



それでは、参考までにいくつかの自治体を見ていきましょう。

岩手県一関市の場合

以下のいずれかを持っている方が対象です。

 ・身体障がい者手帳1級・2級を取得している方
 ・特別児童扶養手当1級の方
 ・障害基礎年金1級(特別障害給付金1級)の方
 ・療育手帳Aの方(知的障がい)

1月当たりの医療費自己負担額
 外来  1,500円
入院  5,000円

埼玉県三郷市の場合

以下のいずれかを持っている方が対象です。

 ・身体障がい者手帳1級・2級・3級
 ・療育手帳マルA・A・B
 ・精神障がい者保健福祉手帳1級(ただし精神病床への入院費用を除く)
 
 ・後期高齢者医療で障害認定を受け下記に該当する方
 ①身体障がい者手帳4級の一部
  ・音声、言語機能障害
  ・1号「両下肢の全ての指を欠くもの」
  ・3号「1下肢を下腿の2分の1以上で欠くもの」
  ・4号「1下肢の機能の著しい障がい」
 ②精神障がい者保健福祉手帳2級
 ③国民年金障害基礎年金1級・2級

1月当たりの医療費自己負担額

医療費自己負担金分

世田谷区の場合

以下のいずれかを持っている方が対象です。

 ・身体障がい者手帳1級・2級・3級(3級は内部障害のみ)
・愛の手帳1度・2度
 ・精神障害者保健福祉手帳1級

1月当たりの医療費自己負担額

外来18,000円
入院57,600円

新潟県十日町市の場合

以下のいずれかを持っている方が対象です。

 ・身体障がい者手帳1級・2級・3級
 ・療育手帳A
 ・精神障がい者保健福祉手帳1級

1月当たりの医療費自己負担額

外来 1回につき  530円
入院 1日につき 1,200円



広島市の場合

以下のいずれかを持っている方が対象です。

 ・身体障がい者手帳1級・2級・3級
 ・療育手帳マルA・A・マルB
 ・身体障がい者手帳または療育手帳所持者のうち、国民年金障害基礎年金1級の方

1月当たりの医療費自己負担額

医療費自己負担金の全額

熊本市の場合

以下のいずれかを持っている方が対象です。

 ・身体障がい者手帳1級・2級
 ・療育手帳A1・A2
 ・精神保健福祉手帳1級

1月当たりの医療費自己負担額

かかった医療費の全額または3分の2の額

いかがでしたか?
各自治体により、対象者や助成額が違うことが分かっていただけたかと思います。
場合によっては、居住地を選ぶ際の参考にもなるかもしれませんね!

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(事例で学ぶ!) 「 突然の介護生活 」が始まった詩子さん・43歳

詩子(うたこ)さんは、地方では有名な病院の小児科で勤務する看護師です。
今日は日勤で、朝からいつもの忙しい勤務が始まりました。
休憩時間に入り、友人たちと院内の食堂で過ごしていると、着信が。
めずらしく、実家からの着信です。

「はい、久しぶり。どうしたの?」

着信は、詩子さんの父からの電話でした。

「母さんが、今朝起きてこないから起こしに行ったら、ろれつが回らないし、起き上がることができなかったんだ。びっくりして救急車を呼んで、隣町の県立AI病院に運んでもらったよ。ちょうど今入院したところだ。仕事が終わってからでいいから、顔出せるかな?」

詩子さんは驚き・そして一気に悲しみがこみ上げてきましたが、
取り乱すことなく
「わかったわ。少し仕事を早く切り上げてそちらに向かいます。」

そう答えて電話を切りました。
トイレに駆け込み、気持ちを落ち着かせようとしましたが、ダメです。

病棟の看護師長に相談したところ、

「早く言ってあげなさい。お父さんも不安でいるんでしょう。あなたが力になってあげないと!」

午後の仕事を同僚に代わってもらい、母が搬送された県立AI病院に自家用車で向かいました。自家用車の中ではあふれる涙を押さえられず、無事を祈りました。

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病院に到着し、父に教えられた5階病棟の501号室に到着。

母は眠っているようでした。

ちょうどその時、担当看護師のUさんがノックをして501号室のドアを開けて入ってきました。

「 担当医師から病状の説明があります。今、お時間はよろしいですか? 」

詩子さんは父と顔を見合わせ頷くと、担当看護師の後をついて医師の待つ部屋へと入っていきました。

「佐藤さん(詩子さんの母)の担当となります、医師の影山です。よろしくお願いします。」

「佐藤さんの病状についてですが、検査の結果、脳出血と診断します。脳の中心の橋という部分が、‥‥‥‥‥。  ‥‥今は薬で眠ってもらっていますが、目を覚ました時に意識がはっきりしない状態が続く可能性が高いと考えます。また、手足がこれまでのように自分の意志では動かしずらいと思います。」

「今後の経過にもよりますが、この病院の入院期間は30日程度を想定してしてください。その後は『診療情報提供書』を書きますので、リハビリができる病院に転院し、リハビリを受けることをお勧めします。以上ですが、なにか‥‥‥‥ 」

「どうしよう‥‥。」

母の入院生活とその後の生活のこと。

詩子さんのご両親は、少し年の差が離れたご両親です。
お父さんが77歳。
お母さんは64歳です。

何からしたらいいのか
リハビリ?転院?
医療費は大丈夫かな?

あっ、
お父さん、食事や洗濯、ひとり暮らしで大丈夫?

兄弟のいない詩子さんは、独りで考え込みました。



「自分は今看護師として働いているけど、二人の子供はまだ小学校に入る前だし。」
「中古だけど、おととし念願のマイホームを手に入れてローンだってあるし。」

「医療費っていくらかかるんだろう?
 ‥‥お父さん、大丈夫かな??」

詩子さんの頭の中は、答えの出ない不安でグルグルまわります。
でも、そろそろ子どもの迎えの時間が近づいてきました。
また明日も来ることを父に伝え、AI病院を後にしました。

子どもを預けている幼稚園に到着した際、
「あれ、ここまでどうやって来たんだろう‥‥」
気づいたら到着していた。。
そんな状況でした。

それでも何とか子どもたちと家に帰り、食事やお風呂などの家事をこなします。
こども達を寝かせつけ、やっと自分の時間になりました。

「  あっっ。手術すると、100万円以上かかるって、この前働いてる病院の事務の人が言ってた! しかもお母さん、脳幹部だし、絶対高いよね‥‥。 」

「わたし、100万円とか用意してあげられない  どうしよう   」

パソコンなどで医療費のことを調べると、
「高額療養費?」という言葉がずらーーーっと出てきます。
上限額?領収書をもって市役所に???

「で、
 実際、うちはいくら払えばいいの??」

そんなときに目に入ってきたのが、このサイトでした。

入院費=医療費ではない!食事代の他にも!

昨夜読んだサイトの情報のおかげで、不安が軽くなった詩子さん。

翌日、お父さんから保険証を預かり市役所に手続きに行きました。

医療費が100万円かかったとして、自己負担の限度額は、この計算式でいいのね!

医療費(A)

80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=89,430円(A)

食事代(B)

1食460円だから、1日1,380円よね。 1か月だと、41,400円(B)

個室代(C)

お父さん、他人の目を気にして個室をおねがいしているからなぁ‥
AI病院の個室代が、1日2,500円ね。 1か月だと75,000円(C)

洗濯代(D)

お洗濯は病院が契約している会社にお願いしたから、
洗濯料金が1日350円。 1か月だと、10,500円(D)

おむつ代(E)

しばらくはおむつを使うことになりそうだから、
おむつ代、1日400円。1ヶ月だと、12,000(E)

おむつ代(E)

しばらくはおむつを使うことになりそうだから、
おむつ代、1日400円。1ヶ月だと、12,000(E)

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気になる、1か月の入院費は‥

これらを足していくと、一か月の医療費が計算できそう。。

入院費=医療費(A)+食事代(B)+個室代(C)+洗濯代(D)+おむつ代(E)

この計算式で、一か月のだいたいの医療費がわかるのね!

入院費=89,430円+41,400円+75,000円+10,500円+12,000

やっと計算ができた。。。
お母さんの入院費は、一か月で、だいたい228,330円ってことかぁ。
 やっぱり高いな‥‥。
「個室を辞めれば75,000円が安くなる」って、明日お父さんに話してみよう。

でも、
「 実際に病院から請求される入院費 」のことを早めに知ることができて、
なんか少し安心した‥‥。

入院が長引く場合、さらに半額に!

医療費の自己負担額には、所得に応じて上限額が設けられていることがわかり、少しホッとしました。

「でも、この医療費が毎月請求されると思うと、やっぱり負担が大きいよね。」

しかし、例えば数か月間に及ぶ入院や定期的な通院治療が継続すると、負担は大きいものです。

そこで、次の医療費軽減策を知っておきましょう。

直近12ヶ月間に3回以上高額療養費制度を利用したら、多数該当に!

直近12か月間に3回以上高額療養費が支給された場合、4か月目(4回目)以降の自己負担限度額がさらに下がります。

年収770万以下の一般所得の方だと、自己負担限度額が44,400円(多数該当)

住民税非課税世帯の場合、自己負担限度額が24,600円(多数該当)

気をつけよう!

健康保険組合から国民健康保険に加入するなど、保険者(健康保険組合・協会けんぽ・国民健康保険・共済組合)が変更した場合、支給回数は通算されません。


「担当医師からは、『リハビリ病院に転院を』っていわれてるし、まだまだ入院が必要そうだし。」

一か月の医療費の上限額が分かったし、多数該当っていう制度も利用できることが知れて、少し安心して治療に専念できそうな気がする。

ほんの少し安堵した、詩子さんでした。

病院なんて、どこも同じ!?

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主治医と担当スタッフさんの治療のおかげで、詩子さんのお母さんの病状は日に日に安定していきました。

入院から20ほど経過したころ、
担当の看護師さんから

「リハビリ病院への転院手続きを始めるように、主治医から話がありました。」

「どちらへの転院を考えていますか?」

?どちらの病院?
リハビリをどこで?

「わたしは小児科勤務だから、よその病院のことなんて全然わからない。」
「近所にある『 BB病院 』って、リハビリできる病院なの??」

看護師だけど、
これまで「病院なんてどこも一緒」
これまでそう思っていた詩子さんはここでも頭を悩ませます。

病院の機能?
リハビリの職員の人数?
リハビリ室の部屋の広さ?
施設基準?
入院の条件???

その時に目にしたのが、こちらのサイトでした。

「病院って、どれも一緒じゃないんだぁ‥‥。初めて知った。」

主治医に「紹介状」を作成してもらい、回復期リハビリテーション病棟があるCU病院に転院の申し込みをした詩子さん。

申し込みから1週間後、CU病院から「CU病院への転院許可」の知らせを電話で受けたのでした。

AI病院の主治医に報告し、退院の許可を得て、
転院許可の知らせから7日後、詩子さんのお母さんはAI病院の看護師たちに見送られ、無事、CU病院に転院しました。

病気・ケガから6か月が経過したら、身体障がい者手帳を取得しよう!

リハビリを目的にCU病院に転院し、4か月が経過した詩子さんのお母さん。

懸命なリハビリと、詩子さんやお父さんの励ましの成果もあり、なんとか会話もできるようになってきました。

とはいえ、左腕から指先まで、両足は動かすことが困難な状態が続いています。

CU病院の担当医師からは、
「ここまで回復するとは思っていませんでした。しかし、おそらく左上肢、両下肢の麻痺はこのまま後遺症として残存する可能性が高いでしょう。」と説明されました。

「そうか‥‥。お母さんがんばったけど、後遺症が残っちゃうんだね‥‥。」

主治医からは、次の発言が続きます。

「身体障がい者手帳の取得を考えてみてください。交通費が補助されたり、税金面で優遇されます。 また、今の状態から行くと、医療費が無料または軽減される制度を利用することができると思います。取得したくないお気持ちは察しますが、多くの面で負担を軽減できる制度だと思いますので、私はお勧めします。」

「身体障がい者手帳!? お母さん、障がい者ってことなの‥?」

身体障がい者手帳の申請から約50日後、市役所から通知がありました。

身体障がい者手帳を受け取るため、通知書を持参し市役所の福祉課窓口に来た詩子さん。

係の人から手帳を受け取ると、次のように記載されています。

「身体障がい者手帳 1種1級」

「左上肢の著しい機能低下」
「左下肢及び右下肢の著しい機能低下」

福祉課の担当職員さんは、身体障がい者手帳取得により利用できる制度についてゆっくりと説明をしてくれますが、項目が少し多くて頭に入ってきません。

入院医療費の自己負担額が5,000円!!?

佐藤さんが住んでいるMO市が定めた重度心身障がい者医療費助成制度条例によると、
身体障がい者手帳1種1級と判定された詩子さんのお母さんの場合、
入院医療費の自己負担額が1か月につき5,000円になることが分かりました。

Posted by tattu